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介護業界を目指す方へ

2021.06.02 UP

事務職として入社し、産休・育休を経て介護職に。未経験の職種でも、前向きに取り組める職場環境とは?

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未経験から介護の仕事を始めて活躍する方をインタビューし、おひとりおひとりの「はたらく」ストーリーをご紹介!第4回目は、【株式会社かいごデザイン 4年目 飯田来美さん】のストーリー。もともと事務職としてかいごデザインに入職した飯田さん。介護の仕事を始める前から今まで経験したこと、考えてきたことをお聞きしました。

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職種の垣根なく、同じゴールに向けてサポートする

――事務職からヘルパーになられたということで、これまでの経緯を詳しく教えてください。
過去に事務職の経験が3年ほどありましたが、接客や販売に興味があったのと、アクセサリーや服などが好きで、百貨店や空港の免税店で販売・接客の仕事をしていました。その後、家族の都合で引っ越しをしたのですが、その時は接客の仕事を頑張りすぎて体調を崩したということもあり、もともとやっていた事務の仕事をしたいと職種を変えて転職活動をしました。

――転職されたときに就職先を選ぶ軸は何でしたか?
「家から近い」ということと、事務職という「職種」の2点でした。介護業界は初めてでしたが、かいごデザインの事務職の募集を見つけて内定をいただくまでは、他の就職先は考えていなかったですし、内定をいただいた時はここにすぐ決めました!
環境が変わるので上手くいくかな?という心配はあったのですが、面接のときに見学もさせていただき、雰囲気を事前に知ることができました。入居者様も職員のみなさんも、私に対して挨拶してくれたということ、ヘルパーさんや入居者様同士が笑顔で話されていたことが印象的でした。とにかく雰囲気が良かったですね。

――介護業界は初めてだったということですが、どのようなイメージを持たれていましたか?
介護業界については、実のところ漠然としていてよくわかりませんでした。身近な人も施設に入居している人がいなかったですし…。なんとなく介護の仕事は大変そうで、淡々と業務を行うというイメージはありましたね。ただ、見学したときはそのような印象がなく、イメージが変わりました。


▲入居者様とお話する飯田さん

――その後、事務職としてどんなお仕事をされていましたか?
ホーム長がお休みの時に補佐として、電話応対、来訪者対応、備品購入等々のほか、介護保険関係の書類作成、薬のセッティングのお手伝いなどですね。途中からは、入居者様のコーヒーをお出ししたりすることもありました。事務職だから、厨房だから、ヘルパーだからと職種の線引きがなく、入居者様とお話をしていたんです。職種が穏やかに重なり合っていて、ゴールは入居者様に「楽しく」過ごしていただくこと。なので厨房の方がギター弾いたり、私のように事務がコーヒーいれたりすることは日常ですね。

――その後、事務職からヘルパーの仕事に職種を変えることとなった理由を教えてください!
半年前まで産休・育休をいただいていたのですが、産休に入る前、ホーム長に私自身のことを評価していただき、ヘルパーの仕事もしてみないかと言っていただいたことがきっかけです。そこで、育休中に介護職員初任者研修修了の資格が取れる学校に通い資格を取得しました。ヘルパーの仕事にチャレンジしようと思ったのは、先ほどの通り、少しヘルパーに重なる仕事をしていたこともあったのですが、もともと尊敬できる先輩がいたことや助けて頂ける環境が良く、ヘルパーの仕事に本格的に携わりたいと思ったんです。


▲夫婦で晩酌を楽しむご様子。かいごデザインでは、入居者の方にとって一日一日が『楽しいこと』を大切にしている。

――かいごデザインで働き続ける理由にもつながるお話ですね。その先輩のお話や働く環境について詳しく教えて頂けますか?
先輩については、仕事ぶりはもちろん何をやるにも早く、入居者様目線で気づきも早い。パーフェクトな方だと思っています(笑)悩みがあれば聞いてくれ、アドバイスもくれます。あるエピソードをご紹介すると、ある入居者様が誤嚥性肺炎で入院してしまい、そのご家族が病院から胃ろうにして延命するのか否かを選択するよう言われ、私たちの施設に相談しに来てくださいました。施設長等の役職者が同席する中、その先輩は口火を切って「1時間かけてでも私たちは食事介助をします!」とご家族に話されたんです。そこでご家族は安心し、入居者様の方は病院から戻ることができたんですよね。職員はみんな1時間かけて介助しました。こんなの嫌だという言葉は出ませんでしたね。みんな想いに共感したんです。結果的に元々1か月持たないと言われていた命が半年ほど延びたんですよ。
働く環境については、設備はよくありません(笑)機械浴はないですし、ハード面は整っていませんね。一方でソフト面は全く違います。人間関係が良く雰囲気がアットホーム。お互いに気にかけあえていたり、チームで働いていると感じられます。仲が良すぎて慣れ合いの関係になるという訳ではなく、落ち込んだときに悩みも話せ、意見を言い合える信頼関係ができていますね。ドライな関係ではなく居心地がいいです。その居心地の良さは、職員間だけではなく入居者様も感じられていると思います。例えば、長く勤めている人では10年勤務しています。数字上の人員配置である1対“1“の”1“が1年目の方の”1“なのか、10年目の方の”1“なのか、で雰囲気が全然違う。人が頻繁に入れ替わらないというのは、日常を過ごされる入居者様にとっても居心地のいい環境につながるんですよね。

――雰囲気の良さが大変伝わってきました。ヘルパーになってからどのような仕事をしているんですか?
ヘルパーと事務の仕事を兼務しています。入居者様の薬のセットをしたり、主治医の定期訪問診療に関わる仕事もやっています。今パートで働いているのですが、社員さんの手助けだったり、ホーム長からも業務を依頼されたりしています。任されることは嬉しいですね。やれることは精一杯やりたいし、そうして成長していきたいなと思っています。

――以前接客の業務をやっていたということですが、今のお仕事で活きていることってありますか?
クレーム対応等もしていたので来客・電話応対は得意です!事務職は外部の方への対応ですが、ヘルパーになると対入居者様に変わります。毎回同じ対応ではなく、それぞれの入居者様に合わせた対応を心掛けることは、接客に通じるものがあります。とはいえまだまだ勉強中です・・!

 

「楽しく」過ごしていただけるようなケアを目指したい

――とても謙虚に、かつ意欲的に業務にあたり確実に成長していらっしゃる飯田さん。プライベートの過ごし方、気持ちの切り替え方法について教えてください
甘いものを食べることですね!あとは、今はコロナ禍なので外出は控えているのですが、以前はカラオケで歌ってリフレッシュしていました。安室奈美恵さんを歌ったりしていましたね。


▲甘いものを食べるのが好きという飯田さん

――上手くリフレッシュされていますね!これから頑張っていこうと思うことは何ですか?
ヘルパーになって半年くらいと日が浅く、業務の対応スピードが遅いなと感じています。ちなみに会社の方針としてはスピード重視というわけではありません。事務記録やシーツ交換など「対モノ」はスピードや効率重視ですが、入浴や食事の介助のような「対ひと」ではスピードは重視されれていません。ですので「対モノ」の業務までが丁寧になってしまい、結果「対モノ」対応のスピードが上がらない。また「対ひと」のケアでも排泄介助などでは時間がかかりすぎると、入居者様の負担もかかる。負担が最小限になるよう過ごしていただきたいですし、自分のせいで辛いと思っていただくことを極力減らして、楽しんでいただきたいんです!丁寧な対応をしつつ、スピードを上げるためにはどうしたらいいか。、先輩に相談したり、先輩を見て学び、スキルを磨く!いいところを吸収して成長していけたらと思っています。

――飯田さん、素敵なお話をありがとうございました!

 

【株式会社かいごデザイン】
千葉県市川市にある株式会社かいごデザインは、1996年に高齢者施設の入居相談からスタートし、現在、住宅型有料老人ホームを4施設運営。(https://happynew.jp/)。「楽しく長生き」の理念のもと、入居者の方ができる限り“自分のことは自分で出来る”ような自立支援のお手伝いをするケアを実践している。未経験の方に活躍していただくための制度・取組事例はコチラ

 

【文: HELPMAN JAPAN 写真: 株式会社かいごデザイン】

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