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介護業界を目指す方へ

2021.08.06 UP

介護とは「お世話」ではなく「自立支援」?~介護サービスの仕事を知ろう!①~

「就職/転職活動の選択肢の幅を拡げてみたい」
「介護職の求人が増えていると聞いたけど、どんな仕事か分からない」
「興味はあるけど、自分に出来るのか不安」

2021年時点で世界最高の高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)の日本において(*1)、介護サービスに対する需要は高まり続けています。一方で、介護サービスの仕事は誰にとっても日常で接する機会が多い仕事とは言えず、仕事内容や働き方のイメージを持ちづらい方も多いのではないでしょうか。

介護の仕事をひとりでも多くの人に知って欲しい。そんな想いから、「介護サービスの仕事を知ろう!」というテーマで、5回に分けて解説します。

介護サービスの仕事を知ろう!全5回

1.介護とは「お世話」ではなく「自立支援」?
2.仕事内容と身につくスキルとは?
3.仕事に対する「5つの誤解」とは?
4.サービス毎に異なる働き方とは?
5.介護サービスの仕事の未来とは?

第1回は「介護サービス」の言葉の意味を探ります。

日本の「介護サービス」のはじまりは2000年

日本における「介護サービス」とは、2000年4月に施行された「介護保険法」に定められたサービスのことです。介護保険制度がはじまる前は、行政が介護サービスの必要性の有無や提供内容を決め、行政から委託された事業者しかサービスを提供することが出来ませんでした。介護保険制度によって多様な民間事業者の参入が認められ、利用者が自分自身で受けたいサービスを選べるようになると同時に、事業者は利用者に選んでもらえるようにサービス向上のための創意工夫をするようになりました。介護サービスが一般的な「サービス業」と同じような意味で産業のひとつになったのは2000年からと言えます。

介護保険法が定めるサービスの目的は「自立支援」

介護保険法は、介護サービスの目的を「自立支援」と定義しています(第一章・第一条)。自立支援とは、介護サービスの利用者の生活の希望を引き出して、それを叶えることです。「介護」という言葉から、利用者の「お世話」をするというイメージをもつ方もいらっしゃるかもしれませが、実際はひとりひとりの希望を叶えるためのサービスなのです。

介護サービスの仕事の現場は、自立支援の現場

自立支援という言葉だけでは、介護サービスの仕事のイメージが沸きにくいかもしれません。ここでは、実際の介護サービス現場の取材写真から、自立支援の現場をいくつかご紹介します。いずれの現場も、介護サービスを利用するひとりひとりの希望や意欲を引き出して、叶えていることがお分かり頂けると思います。

※画像をクリック頂くと、取材記事をご覧頂けます。

▲「合唱やフラダンスにも挑戦したいね」/安田さん(右)と菅原さん(左)
「いまの私がいるのは菅原さんのおかげ」と笑う安田さん。寝たきりの状態から、菅原さんと二人三脚で回復して、プール通いも始められました。「合唱やフラダンスにも挑戦したいね」安田さんの夢はさらに広がっています。


▲「千羽鶴を折ってみたらどうですか?」/大野さん(右)と山田さん(左)
体調が優れないことが多くなった91歳の山田さん。そんな山田さんに大野さんは「近くの保育園にプレゼントするので、千羽鶴を折ってみたらどうですか?」と声をかけました。体調が優れないと気持ちも沈んでしまうだろうからという気遣いからでした。「もう、うれしくなって。昔折ったことを思い出して、折り始めました」と山田さん。千羽鶴を贈ることがひとつの生きがいになったそうです。

今回のまとめ

「介護サービスの仕事を知ろう!」第1回は、「介護サービス」という言葉の意味を探りました。2000年の介護保険法施行によってうまれた介護サービス業。介護が必要になった利用者の生活の希望を引き出し、叶える。歳を重ねても、ひとりひとりが自分らしく生きていくための支援を行うのが介護サービスの仕事の役割です。次回は、そんな介護サービスの具体的な仕事内容と、身につくスキルを解説します。

【出典】
*1 内閣府「令和3(2021)年版高齢者白書」
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/index-w.html

【文: HELPMAN JAPAN】

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