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2015.10.22 UP
“三河屋さん”といえば、お酒、お味噌、醤油といった生活に欠かせない品物を取り扱う小売店。ひと昔前まではアニメ「サザエさん」でも描かれているように、「三河屋で~す!」と家々に品物を配達する光景が珍しくありませんでした。
そんな昔ながらの人の心が通ったサービスを、現代風に蘇らせる取り組みがスタートしているようです。
2014年に設立された「MIKAWAYA21」は、全国に約18,000あるといわれる新聞販売店を主な拠点として、困りごとを抱えたシニアのサポートに取り組む企業。
世界でも類を見ないほどきめ細やかな販売網が敷かれている新聞販売店の地の利を生かし、30分500円で60歳以上のシニアの困りごと、例えば、お庭のお掃除や家具の移動、高いところの電球交換などを解決する「まごころサポート」を行っているんです。
最近は辺境地や過疎地などで“買い物難民”となっているシニアを対象に、コールセンターで注文を受け、新聞販売店から“ドローン”を飛ばして品物をお届けする「ドローン宅配サービス」の実証実験もスタートしているのだそう!
新しいテクノロジーをシニア向けに活用するさまざまなサービスが生まれる中、新聞宅配制度という従来型ビジネスモデルと最新テクノロジー、双方の長所を融合させるアイデアは注目に値します。
困りごとを解決してくれるのが“なじみ”の販売店なら、シニアの方々は安心でしょうし、読者が減少している新聞販売店にとっても、これまでに築き上げてきた地域とのつながりを生かす新たなビジネスチャンスとなりそうですね!
【文: 成田敏史(verb) イラスト: 株式会社コットンズ】