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2014.01.14 UP
小規模多機能型居宅介護事業所。漢字だらけで思わず読み飛ばしちゃいそうですが、これがいま注目を集めている地域密着型の高齢者向けサービスなんです。
このサービスの特徴は、高齢者が住み慣れた自宅で生活しながら、事業所へ通って食事や入浴、健康管理などを受けられる「通所介護(デイサービス)」、自宅での「訪問介護」、事業所に短期間宿泊できる「ショートステイ」の3つの介護サービスを、24時間365日、ひとつの事業所で受けられるところ。
2013年4月からは「訪問看護」を加えた“複合サービス”もスタートし、よりきめ細かいな介護・医療サービスを利用できるようになりました。
ひとつの事業所の定員(高齢者)は25人以下と少人数に定められているため、密接な人間関係を築けるところもポイント。さらに、介護サービスにとどまらず、子どもや地元住民が集い、地域の交流スペースとして機能している事業所もあるのだそう。
高齢者を“地域の知的資産”と捉える神奈川県藤沢市のとある事業所では、高齢者と地元住民が交わる機会を日常的に設けることで、高齢者が生活の意欲を取り戻し、地域の子どもにとっても事業所が人間形成の場として機能しているといいます。
厚生労働省の「平成23年介護サービス施設・事業所調査」によると、小規模多機能型居宅介護事業所の数は、2011年5月1日時点で2,911所。住宅地の空き家やマンションの一室を利用して、事業所を開設するケースも少なくないので、工夫次第で仲間たちと起業できる可能性も大いにありそうです!
【文: 成田敏史(verb) イラスト: 株式会社コットンズ】