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2013.11.25 UP
認知症は、老いに伴う病気のひとつ。記憶力や判断力などの機能が低下することで、日常生活や社会生活に支障が出る状態をいいます。
認知症で一番多いタイプが、物忘れなどから始まる「アルツハイマー型認知症」。他にも、記憶障害や言語障害が現れやすい「脳血管性認知症」、筋肉がこわばったりする「レビー小体型認知症」などがあり、症状の出方や進行はそれぞれ異なります。
早い段階で治療できれば症状が改善する例もあるので、家族や周囲の人が正しい知識を持っておくことが大切なんです。
2013年の春に厚生労働省研究班が公表したデータによると、2012年度で認知症の高齢者は約462万人。65歳以上の高齢者約3,079万人の約15%にあたると推計されています。
日本では今後も認知症高齢者が増えていくと予測されている一方で、認知症の正しい知識を広めたり、認知症高齢者をサポートする取り組みが、専門家だけではなく、一般の人々の間でも広がってきています。
例えば、厚生労働省の「認知症サポーターキャラバン」。認知症を正しく理解して、認知症高齢者が安心して暮らせる街づくりをめざす事業で、すでに全国に300万人以上のサポーターがいるんです!
また、介護施設や公民館を利用して、認知症の人やその家族を支援する「認知症カフェ」の普及など、社会全体で支える動きが始まっているんです。
いずれにしても、認知症は早期発見・早期治療がカギ。早期診断を行う医療機関や、看護師や保健師による認知症初期集中支援チームも設置されています。「もしかしたら?」と思ったら、早めに専門家に相談することをおすすめします。
【文: 成田敏史(verb) イラスト: 株式会社コットンズ】