業界最新トレンド
華やかな美男美女たちが活躍するモデル業界。若い人たちが中心の業界と思われていますが、そこで活躍する高齢者の存在感が日に日に増しているのをご存じですか? 背景には高齢者向けの商品・サービスの増加による、広告のためのシニアモデルの需要増があります。

最近登場したあるシニア専門のモデル事務所では、60代から80代半ばまでの年齢のモデルが100人以上所属するといいます。しかも、その多くは、定年退職後の元サラリーマンや子育てを終えた主婦など未経験からの挑戦。オーディション合格後には演技指導などのレッスンが用意されるので初心者でも安心なのだとか。

また、モデル活動には高齢者の日常生活への直接的メリットも多い模様。引きこもりがちだった日々がアクティブになり、積極的な社会参加が実現したり、レッスンの仲間たちとの輪が広がることで日常生活のセーフティネットが構築されたりと、思わぬ効果も期待できそう。

海外では、「世界最高齢の現役トップモデル」としてギネスに認定される御年83歳のモデル、カルメン・デロリフィチェがいまなお活躍中。豊かな人生経験で培われた表現力には、若者に真似できない奥行きを感じます。他にも、ニューヨークのおしゃれなお年寄りを紹介するブログ「アドバンスト・スタイル」が書籍化され、さらに映画化まで実現。同書籍は日本でも人気で、5月末には映画も公開予定です。国内でも、60歳以上限定のおしゃれスナップブログ「リデアル」が書籍化されるなど、成熟した美しさに憧れる空気はじわじわと拡大中。

まさに若者の関心が高いファッション分野での動きだからこそ、彼らによる新たな発信に期待大。例えば、これまで介護・福祉分野に縁のなかった若者の主導で、ファッションを切り口とした積極的な多世代交流が実現するかも? ただの流行にとどまらない、今後の動向に、要注目です!
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文: 高木沙織(verb)
イラスト: 株式会社コットンズ
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