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2014.02.03 UP
福祉車両とひと口に言っても、その種類はさまざま。福祉施設で使われることが多いのが、車いすに乗ったまま自動車の乗り降りができる「車いす移動車」や、自動車のシートが回転・昇降し、車いす利用者でも楽に車内に乗り移れる「昇降シート車・回転シート車」です。
福祉車両の市場規模は、自動車業界全体で見るとまだまだ小さいものの、市場は年々拡大。一般社団法人日本自動車工業会の調査によると、2012年の販売実績は4万3,129台(※)。前年比120.9%と、過去最高だったそう。
中でも大きな伸びをみせているのが、軽自動車の福祉車両。普通・小型自動車の福祉車両が前年比108.8%だったのに対し、軽自動車の前年比は147.9%と急上昇! 各自動車メーカーもこうしたニーズの高まりを受け、新しい軽自動車の福祉車両開発に力を注いでいます。
最近のトレンドは、介助者の負担軽減や、利用者の安全性・快適性の追求。例えば、従来の車いす移動車は、介助者が車いすを“人力”で乗り入れていましたが、“電動ウインチ機能”を搭載し、力の弱い介助者でも扱いやすいモデルを各メーカーが標準化しています。
一般施設でも使いやすいよう、高価だった車両の価格帯を下げるメーカーの動きもチラホラ。福祉車両の世界も日々進化しているようですね。
※ 普通・小型自動車、軽自動車、バスを含めた総合計
【文: 成田敏史(verb) イラスト: 株式会社コットンズ】