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2015.06.18 UP

高齢者を惹き付けてやまない 地域密着型百貨店のヒミツとは!?

東京・大森で1964年に開業したダイシン百貨店は、1日約2万人もの人で賑わうという小売店。「500メートル圏内・シェア100%主義」という地域密着型経営で、地域住民、特に高齢者にとってうれしい店づくりを展開しているんです。

例えば商品数。安さや売れ筋商品の充実具合で比較されることの多い小売店ですが、同店では、お客さまが欲しいものはすべて揃えるというポリシーで、品揃えは18万点にも上るといいます。

歯ブラシだけでも数百種類を取り扱い、金だらいや漬物樽といった高齢者が長年親しんできた日用品も多数陳列。外出時や買い物のときに便利なシルバーカー(歩行補助車)や杖、介護用品なども、もちろん充実しているんです。

車いす利用者が店内を動きやすいよう、通路の幅も広く、地域と店をつなぐ無料の送迎バスを運行。地元の人の交流の場になるコンサートや料理の講習会といったイベントも、従業員の手づくりで定期的に行っているのだそう。

さらに、同店の広報によると、重たい荷物が持てない高齢者や身体の不自由な方などを対象に、購入した商品を自宅まで配送するサービスを実施。在宅高齢者向けの日替わり弁当配達サービスでは、体調の変化があったり身体の調子が悪いときに、緊急連絡先として登録されている家族に店から連絡する見守りシステムも取り入れているといいます。

最近では、大手のドラッグストアが高齢者に特化した商品を扱う新型店をオープンし、話題になっていますが、小売店が “ライフライン”として高齢者に受け入れられる取り組みは、今後も広がっていきそうですね。

【文: 成田敏史(verb) イラスト: 株式会社コットンズ】

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