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2013.09.28 UP
いま、経済産業省が高齢者の自立支援と介護従事者の負担を軽減する「介護ロボット」の開発・導入を促進しているのを知っていますか?
「移乗介助」「移動支援」「排泄支援」「認知症の方の見守り」という4分野のロボット介護機器を、企業や大学などと重点的に開発。また、ロボットの実用化に向けての安全性の確保といった実証環境の整備も進めていて、介護・福祉ロボット市場は2015年には167億円、そして2035年には4,043億円まで膨れ上がると予測(※)されています。
では、いま現在どんな介護ロボットの開発が進められているのでしょう。例えば「歩行アシスト」(本田技研工業)は、腰に取り付ける制御装置が人の歩きやすい歩幅や歩行パターンを自動的に計算し、高齢者の歩行をアシストする歩行支援ロボット。リハビリの歩行訓練などにも活用できるといいます。
一方、ロボット設計技術や筋骨格動力学シミュレーションの研究データを生かして開発されているのが、「スマートスーツ(R)・ライト」(スマートサポート)。介護に携わる人の腰の負担を軽減してくれる “軽労化(R)スーツ”で、ベッドから車いすへの移動時などに、介助者が上体を起こす動きをゴムの力で助けてくれるそうです。
高齢者や介護従事者が介護ロボットの助けを借りて、ゆとりを持ちながら日々の生活・業務を行える日もそう遠くないのかもしれませんね。
※ 経済産業省と独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「2035年に向けたロボット産業の将来市場予測」(2010年)より
【文: 成田敏史(verb) イラスト: 株式会社コットンズ】