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食品メーカーが続々参入し、メニューの幅も広がっている介護食品。2014年には農林水産省から「介護食品」に代わる愛称「スマイルケア食」も発表され、介護食の展示会は1万人以上の来場者を記録するなど、盛り上がりをみせています。

そんな“食の変化”に合わせるかのように、京料理や和菓子も進化しているようです!

高齢者の介護食(嚥下食)(※)をひとつの新しい食文化として創造したいという思いの下、独自の取り組みを行っているのが、「京滋摂食・嚥下を考える会」。病院や介護施設、在宅医療に携わる多くの人が連携し、「地域の力」で高齢者の食を支える目的でスタートしたという同会。医師や管理栄養士だけでなく、京料理の料理人や和菓子職人とコラボレーションすることで、見た目、おいしさ、栄養面にもこだわって、介護が必要になっても安心して食べられる京料理や和菓子を提供しているのだそう。

例えば、口の中や喉にくっつきやすいお餅の粘りを減らす特別な工程を加え、安心して食べられるみたらし団子やこしあん入りの合わせ餅、季節感を存分に感じられる京料理のお膳など、そのレパートリーは多種多様。

現在、同会の活動は主にイベントなどに限られていますが、近い将来にはオリジナルのレシピを完成させて、広く販売することも予定しているといいます。全国津々浦々で、その土地自慢の食文化を、いくつになっても安心して楽しめるようになる日も近い?

※嚥下食(えんげしょく) 食べ物が飲み込みにくくなるなど、嚥下機能の低下した人のために、食品の形状や物性を工夫した食事のこと
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文: 成田敏史(verb)
イラスト: 株式会社コットンズ
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