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国立社会保障・人口問題研究所が2014年4月に発表した調査によると、世帯主が65歳以上の高齢世帯のうち、一人暮らしの世帯は2010年の時点で全体の30.7%に上っています。

一人暮らしの高齢者が増えるいま、離れたところで暮らす家族を対象にした、さまざまな見守りサービスが展開されていますが、最近では、高齢者の寝起きを“さりげなく見守る”システムが次々と登場しています。

例えば、自動車部品メーカーのアイシン精機が2014年7月から販売を開始したのが「ねむりモニター」。自動車に搭載されている体重検知センサーの技術を応用した専用センサーをベッドの下に取り付けることで、離れた場所のパソコンやスマートフォンから、利用者が眠っているかどうかや、睡眠の状態を確認できるシステムなんです。

また、フランスベッドが2014年6月から販売しているのは、ベッドに敷いた特殊なマットを通して、利用者の離床を検知できる「FB離床センサーRS−13」。利用者がベッドから離れると介護者に無線で通知されるため、睡眠中の認知症患者の安全を守ることができるとされています。

こうした見守りシステムは、難しい操作が必要ない上、カメラ式の見守りシステムと違って見守られる側に「監視されている」という意識が生まれにくく、心理的な負担軽減にも効果があると期待されているのだそう。

冒頭で紹介した調査によると、2035年には一人暮らしの高齢世帯が、4割近く(37.7%)まで増加するといわれています。

高齢者とその家族が、安心・安全な生活を送るための見守りシステムは、今後も欠かすことのできないものとなりそうですね。
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文: 成田敏史(verb)
イラスト: 株式会社コットンズ
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