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「2025年問題」というワードを耳にしたことはありますか? これは第1次ベビーブーム時代の1947~49年に生まれた、いわゆる“団塊の世代”が、2015年で65歳以上の前期高齢者になり、その後2025年には75歳以上の後期高齢者になることを踏まえて、新しい社会保障や医療介護の提供体制のあり方を考えていこうというもの。

そもそもこれまでの日本の高齢化は、その “進展の速さ”が問題視されてきましたが、2015年以降は高齢化率(総人口に占める65歳以上の高齢者の割合)の高さ、つまり“高齢者の数の多さ”が顕著になってくるのです。

内閣府が発表した「平成25年版 高齢社会白書」によると、2012年10月1日現在の高齢化率は24.1%ですが、2015年には26.8%(3,395万人)、2025年には30.3%(3,658万人)まで伸び、2025年には後期高齢者が高齢者のうちの約6割を占めると推計されています。

団塊の世代は戦後の新しい消費文化のなかで育ったために、仕事や趣味、社会参加などに対して、いま現在介護を受けている戦中・戦後生まれの高齢者とはまったく異なる価値観を持っているといわれています。そうした世代が高齢者のうち大きな比重を占めるようになるということは、視点を変えてみれば「いま以上に多様なマーケットが生まれる」ということ。2025年問題は、介護業界がビジネス的に大きな変化を迎える転換期でもあるのです。
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文: 成田敏史(verb)
イラスト: 株式会社コットンズ
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