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高負担高福祉の「福祉大国」として知られるスウェーデン。その介護事情を探ってみました。

まずは高齢化率から。65歳以上の高齢者の数は2010年の時点で170.8万人、高齢化率は18.2%(※)。EU諸国のなかではドイツ、イタリアに次ぐ高齢社会なんだそう。

高齢者政策の特徴のひとつが、「高齢者ができる限り積極的な生活を営み、自らの自立性を維持できること」という目標を掲げているところ。1970年代から在宅介護・医療サービスに力を入れていて、日本の市町村にあたるコミューンや地域の病院による24時間態勢のサービスが充実しています。そのため、高齢者の約93%は自宅で生活を続けながら、必要なときに在宅介護や看護を受けているのだとか。

ちなみに、日本と諸外国の高齢者の生活意識を調査した「第7回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」(内閣府)によると、在宅・通所の福祉サービスを利用している60歳以上の高齢者のうち、日本は「デイサービス」を主に使っている割合が70.8%と、「ホームヘルプサービス」の割合(20.8%)よりも高くなっています。

一方で、スウェーデンは「その他」の割合が高いため単純な比較はできないものの、「デイサービス」が3.8%、「ホームヘルプサービス」が47.5%という結果に。

日本でも2012年4月に「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」制度が創設され、在宅生活を送る高齢者のための24時間型の訪問介護・看護サービスが強化されました。ただ、こうした数字を見ると、スウェーデンの介護政策に見習うところはまだまだあるのかもしれませんね。


※ United Nations「World Population Prospects: The 2012 Revision」より
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文: 成田敏史(verb)
イラスト: 株式会社コットンズ
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