漫画ヘルプマン!
2015.12.25 UP
あらすじ&作品紹介
認知症と運転の関係を調査するために動き出した神崎仁と宝来みのり。アンケート調査を装って柳田家を訪ねるが、家庭内でのトラブルを知られまいとする柳田の妻からは「他をあたってほしい」と拒絶される。
柳田家の危機を察知した仁とみのりは、フリー介護士の百太郎と警察官の阿久津を招集し作戦会議を開くが、「認知症である柳田さんに運転させるのはリスクが高い。免許返納を勧めるべきだ」と主張する阿久津と、「認知症だからといって事故のリスクが高いわけではない」と反論する仁は、真っ向から意見が対立する。
一方、柳田の妻は息子の幸造を呼び寄せ、柳田に認知症の検査を受けさせ、自動車免許の返納をさせるよう頼むが、父の車に対する強い思いを知った幸造は、果たして父から車を、免許を奪うことが正しいことなのかと悩む―
団塊の世代以上の、特に男性のなかには、車がステータスでありアイデンティティーを確認する手段となっている人も多く、免許を失うことへの喪失感は測りしれない。改正道路交通法が施行されようとする今、ヘルプマン達は何ができるのだろうか。
ヘルプマン!!主人公
恩田百太郎(おんだももたろう)
恩を百受ける男、恩田百太郎。介護を通じ、高齢者の圧倒的な知識や経験に学び、それを原資に、介護業界の矛盾を、等身大の高齢者視点で改善しようとする破天荒な青年。介護業界の主人公は高齢者自身とするがゆえに、介護保険制度や固定観念と日々対立。現在は、フリーの介護士として働き始める。
神崎仁(かんざきじん)
矛盾に満ちた介護業界の構造と闘う社会福祉士。介護福祉士、ケアマネジャーとキャリアを積む。ケアマネジャー時代に独居の在宅高齢者から頂いた“おしるこ”の温かさに触れ、目指す未来が明確に。人と社会をつなげるために日夜奔走中。現在は、介護の可能性を探るためショッピング施設内に地域の住民や機関・団体などをつなぐ「介護総合情報センター」を開設。
編集者からのコメント
当たり前のようでいて、高齢者にとって深刻な「移動」の問題。特に公共交通機関の少ない地方や過疎地に住む高齢者にとって、車の運転は生活そのもの。しかし改正道路交通法では、認知症と判断された場合、「生活の足」を失うことになります。増え続ける認知症ドライバーの事故などが危惧される一方で、免許を失うということが、当事者やその家族にどんな問題を引き起こすのでしょうか―================================================
★ヘルプマン!! Vol.3 高齢ドライバー編
価格:691円(税込)
【著者】くさか里樹 【発売日】2015年12月18日 【ISBN】978-4023314719 【発行】朝日新聞出版