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漫画ヘルプマン!

2016.04.07 UP

便秘を治さないかぎり結局問題行動はリピートされんの

あらすじ&作品紹介

「ヘルプマン!!」第4巻は排泄編。

排泄にまつわる社会の誤解や偏見を様々な切り口で紹介している。

ルポライターの章では、〝介護には排泄の臭いがつきもの、だから年寄りは苦手〟なルポライターが、臭わない介護に出会い、思い込みの扉を開く。取材先にも正直に「臭い」と伝えたことで、介護する側も新たな取り組みに向き合えたのだが……。

食育の章は、課外授業で〝うんちのおもらし〟をしてしまった小学生と、双子のおばあさんが主役。食育には目がいくのに、排泄に対する取り組みは〝臭い物に蓋〟でしかない学校現場。おばあさんが言う「天から授かった力」が、自分の体にもあると知った小学生は笑顔を取り戻す。

探偵の章のはじまりはショッキング。壁に排泄物を塗りつける認知症の母親。遠方に住み介護に時間を割けない息子は、山に母を置き去りにしてしまう。幸い母親は保護されたものの、「捨てるしかない」と周囲を受け付けない息子。介護探偵を名乗る飛石亘は、母親の問題行動のワケを壁の排泄物から解明する。

週刊朝日の連載(第5巻収録予定)では、 “おむつ”をテーマに更に深掘りした問題提起をしている。

ヘルプマン!!主人公


恩田百太郎(おんだももたろう)

恩を百受ける男、恩田百太郎。介護を通じ、高齢者の圧倒的な知識や経験に学び、それを原資に、介護業界の矛盾を、等身大の高齢者視点で改善しようとする破天荒な青年。介護業界の主人公は高齢者自身とするがゆえに、介護保険制度や固定観念と日々対立。現在は、フリーの介護士として働き始める。
神崎仁(かんざきじん)

矛盾に満ちた介護業界の構造と闘う社会福祉士。介護福祉士、ケアマネジャーとキャリアを積む。ケアマネジャー時代に独居の在宅高齢者から頂いた“おしるこ”の温かさに触れ、目指す未来が明確に。人と社会をつなげるために日夜奔走中。現在は、介護の可能性を探るためショッピング施設内に地域の住民や機関・団体などをつなぐ「介護総合情報センター」を開設。

編集者からのコメント


食べることと出すことは生命活動の一連の作業。くさか里樹が、介護当事者のみならず、むしろ誰しもが当てはまる“排泄”という行為そのものに光を当て、一般的な解釈とは異なる、むしろ逆説的に“排泄”に対する価値を提供している本作。講談社から週刊朝日へ、2003年から連載中の「ヘルプマン」シリーズの中で、作者がいつかは描きたかった“排泄”をテーマにした本作は、おそらくここまで“排泄”に愛情と思いを注ぎ込んだマンガ作品は存在しないだろうと思うほど、担当として間近でネームを見ながら考えさせられた意欲作です。是非ご覧になってみてください。================================================
★ヘルプマン!! Vol.4 排泄編
価格:691円(税込)

【著者】くさか里樹 【発売日】2016年4月17日 【ISBN】978-4023315013 【発行】朝日新聞出版

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