ふたり
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平田 敏理さん
社会福祉法人不二健育会
グループホーム「かもめの家」元管理者、
特別養護老人ホーム「ケアポート板橋」介護リーダー
介護福祉士
本間 幸子さん
グループホーム「かもめの家」入居者
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買い物

施設の中でじっとしていることが嫌いで、外出が大好きな幸子さん。「2015年9月に入居してすぐ、ケアポート板橋の納涼祭で行われた盆踊りに出かけました。楽しそうに踊りの輪に加わっている様子が印象的でしたね」と平田さんは振り返る。毎日の買い物も「私が行く」と率先し、すっかり幸子さんの担当になった。

そんな幸子さんの楽しみになった、買い物。それも、平田さんとふたりで出かけることだ。近くのスーパーに15分ほど歩いていくが、雨の日は平田さんの運転する車で行くことも。

「その道すがら、いろんなお話をします。施設の中にいると、ストレスを感じることもあるので、そんな気持ちを吐き出してすっきりしてもらう、いい機会になっています」と平田さん。

よく一緒に料理もするというふたり。焼き魚、煮物からコロッケまでレパートリーは幅広い。
「入居してからずっと一緒にいたから、息子みたいね。平田さんは話をよく聞いてくれるし、話が面白いし、楽しい。平田さんの顔を見ると、ほっとするの」と話す幸子さんにとって、平田さんはかけがえのない存在になった。

「管理者の仕事が忙しかったこともあり、しばらく顔を見せないと、『どこにいたの?』『心配したでしょ』と。そこで、私のスケジュール表を本間さんの部屋に貼ったこともあるんですよ(笑)」と平田さん。

笑顔をつくる

グループホームに入居する前は、お母さまとの生活を長く続けていた幸子さん。毎日、買い物に出かけ、お母さまと一緒に料理をしていた。

「ご入居者さん一人ひとりが、これまでと変わらない生活を送れるようサポートすることを心がけています」と平田さん。

買い物に出かける瞬間は、幸子さんの表情がパッと晴れるという。「介護の仕事を選んだのは、在宅で祖父を介護するヘルパーさんの仕事ぶりを見て感動したから。今では、笑顔になってもらえることが、一番のやりがいですね」と目を細めた。
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文: 髙橋光二
写真: 阪巻正志
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