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乗り合いタクシーやコミュニティバスなど、高齢者の外出を支援するさまざまなサービスが広がりを見せていますが、今度は、“電動車いす”や“アシストカート”などのパーソナルモビリティを活用して、街なかでの移動を楽しく快適にアシストするサービスが始まろうとしています。

サービスを手がけるのは、通信大手のNTTドコモ。電動車いすを開発・生産するWHILL社と提携し、前輪に24個のタイヤを組み合わせることで坂道や砂利道でも走行可能な「WHILL Model A」を、自治体や商業施設などに提供する“モビリティシェア”を広めようとしているんです。

車いすのシェアとだけ捉えれば、通信を強みとするドコモにとって一見関係ない事業のように思えますが、ドコモはこれまでも通信技術を活用したサイクルシェアリング事業に取り組んでおり、自転車本体に通信機能やGPS機能、遠隔制御機能を搭載することで、自治体や民間施設などの限られたスペースを利用した効率的な自転車の管理や貸出・返却をすでに実現しています。

WHILL Model Aを用いたモビリティシェアでも、人感センサーやGPSの位置情報を活用した衝突回避機能の搭載、利用者の走行履歴の分析による利用者に役立つ情報の提供といったハイテクサービスを予定。

2015年10月からは、秋葉原の複合オフィスビルでサービスを本格始動するほか、歩行を電動でアシストするRT.ワークスの「ロボットアシストウォーカー RT.1」や、ペダルを踏むことで前進する片山工業の「ウォーキングバイシクル」といった、新しいタイプのモビリティを活用したモビリティシェアに向けた実証実験も行っているのだそう。

価格面の問題や製品に触れる機会が限られていることから、新しいモビリティは普及がなかなか進まないという課題があるようですが、こうしたサービスが進展すれば、街なかでこれらを乗りこなす高齢者を見る機会も増えそうです。「最新モビリティでお出かけ」が、これからのトレンドになるかもしれませんね!
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文: 成田敏史(verb)
イラスト: 株式会社コットンズ
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