業界最新トレンド
洗濯機や冷蔵庫、掃除機など、日常生活と深く関わる“白物家電”の市場で、いま、シニア向けの商品が相次いで発売されています。

例えば、国内の白物家電で高いシェアを誇るパナソニックは、2014年秋から、50〜60代のシニア層をターゲットにした新しい白物家電を発売。

同社は、今後、国内人口のボリュームゾーンとなる50〜60代を、生活経験が豊富でモノの本質を見抜くことができる“目利き世代”と命名。3万人以上に上るユーザーへのリサーチ、そして目利き世代の意見を反映して、彼らが求める日本の美を意識した上質なデザインや、使いやすさに特化した商品を展開しているんです。

紙パック式掃除機「MC-JP500G」はそんな商品のひとつ。掃除機が重いと掃除がおっくうになるというユーザーの声を受け、従来の掃除機の約半分となる2.0kgまで本体の重量を軽量化。加齢による体力の低下が始まるシニア層にとって、家電の小型化や軽量化はうれしいに違いありません!

また、単身世帯の高齢者などが増えていることから、日立からは少量でもおいしく炊ける炊飯器「おひつ御膳」がリリースされています。近年の高級炊飯器志向に合わせて、小型化してもおいしさは変わらず、さらに白米・炊き込み・おかゆとシンプルなメニュー設定を取り入れられているんです。

セラミック製の“茶うす”で茶葉を粉末状にすることで、茶葉の栄養をまるごと味わえるシャープの「ヘルシオお茶PRESSO」。さらに、一杯ずつこだわりの紅茶を抽出するネスレの「スペシャル.T」のように、本格的な嗜好品を手軽に味わえる調理家電も、健康志向で食生活にこだわるシニア層を中心に人気を集めている様子。

時代とともに変化するシニア層に寄り添うように、今後もシニア向け家電は数多く登場しそうですが、そのときにカギになるのは、高齢者の本音をきちんと汲み取っているかどうかでしょう。

介護ロボットや見守りシステムの開発では、介護現場の声が積極的に採用されていますが、家電の世界でも、要介護の高齢者や介護士が商品開発に携わるようになったりして…?
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文: 成田敏史(verb)
イラスト: 株式会社コットンズ
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