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都会の住まい方としてすっかり定番となった、若者たちの「シェアハウス」。その新たなスタイルともいえる、高齢者×若者の「異世代ホームシェア」をご存じですか?

いわゆるシェアハウスとの違いは、高齢者の自宅に若者が同居するスタイルということ。例えば、NPO法人「リブ&リブ」では、大都市に住む一人暮らしの元気な高齢者の自宅に、地方から都市部へ就学する大学生の同居をコーディネート。高齢者は、大学生の見守りによって住み慣れたわが家で暮らし続けられ、大学生も遠方からの通学や、単身アパートの家賃を稼ぐアルバイトに割く時間を、大学生活の充実にあてられる、双方にとってうれしい住まい方なのです。

そもそもこの「異世代ホームシェア」は、1999年にスペイン・バルセロナからスタート。その後フランスでも、猛暑で一人暮らしのお年寄りが犠牲になったことをきっかけに取り組みが始まりました。現在、ヨーロッパではこうしたスタイルがすっかり定着、数千組が世代を超えた同居生活を楽しんでいます。日本でも都市部を中心にいくつかのNPO法人が、地方では福井大学の学生がプロジェクトに取り組むなど広がりを見せつつあります。

近い将来、2030年には75歳以上の一人暮らし世帯が、2010年時点の約270万世帯から約470万世帯にまで増加する見込み(※)だとか。普段は接する機会の少ない高齢者と若者が、血縁を超えて対等な立場で助け合い、補い合う同居生活は、かつての「下宿」スタイルとは異なる、まったく新しいカタチ。可能性に満ちた「異世代ホームシェア」の今後に要注目です!

※ 国立社会保障・人口問題研究所調べ
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文: 高木沙織(verb)
イラスト: 株式会社コットンズ
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