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総務省によると、介護をしながら働いている人は291万人(「平成24年就業構造基本調査」より)。さらに、過去5年間に介護や看護のために離職した人は48万7千人に上ります。

家族の介護をするために仕事を辞める、いわゆる「介護離職」は今後ますます増えると懸念されていますが、社員の介護離職を防ぐ先進的な企業の取り組みも始まっています。

世界最大級の投資銀行ゴールドマン・サックスの日本法人は、全社員を対象にした介護支援制度を2015年1月からスタート。

これは、社員の両親や義父母1人当たり年間100時間分の介護サービス利用料を会社が全額負担するもので、全国で介護サービスを展開するニチイ学館と契約し、離れたところに暮らす親の訪問介護や通院時の付き添いなどにも対応しているんです。これほどの規模で、介護費用をサポートする企業は全国的に見てもめずらしいのだそう。

また、ゼネコン大手の大成建設は、社員が介護に直面しても離職しないで済むように、情報提供・共有を柱にした介護支援を展開。介護に関するアンケートやヒアリングを通して社員のニーズを把握し、介護セミナーや社内制度の改定に生かしているといいます。

同社は介護のための勤務地変更や再雇用制度なども用意し、社員の介護休業(※)は国が制定している93日以上の、180日の取得が可能。自宅での介護、施設での介護など、環境によって休業の仕方も変わってくるため、分割や半日単位での取得もできるのだとか。

こうしたサポートで社員が介護と仕事を両立し続けることができれば、社員とその家族、そして企業にとっても大きなメリットとなることは間違いなしですね!

※ 要介護状態にある家族の介護のために、介護休業を勤務先から取得することができる制度。育児・介護休業法では要介護者1人につき、1回93日までの休業を取得できる
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文: 成田敏史(verb)
イラスト: 株式会社コットンズ
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