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たとえ独りきりで亡くなった人にも
かけがえのない出会いがある

ロンドン・ケニントン地区の公務員であるジョン・メイは、独りきりで亡くなった人の葬儀を執り行うのが仕事。何事にもきちんとした彼は、その人に合った葬礼の音楽を選び、弔辞を書き、見届けるのを作法とし、誇りを持って仕事を果たしていました。

ある日、彼の真向かいのアパートで、ビリー・ストークという男の遺体が見つかったと電話を受けますが、その日の午後、仕事に時間をかけすぎることを理由に解雇されることを言い渡されます。最後の仕事にこれまで以上に情熱を傾けるジョン・メイは、ビリーの部屋から古いアルバムを見つけ、それを手掛かりにロンドンを飛び出し、彼の人生を探る旅へ。その過程で出会うさまざまな人との交流でジョン・メイに変化が生まれ…。

★★HELPMAN Point!★★

ジョン・メイの仕事は、生きた人を相手にするわけでも、誰に感謝されるわけでもありませんが、できる限りおみおくりに手を尽くします。

それを示すように、合理的な上司が「葬儀は死者のためのものじゃない。弔う者がなければ不要だ」と言い放ったとき、ジョン・メイは「そう考えたことは一度もない」と答えます。彼は故人にふさわしい1曲は何か、どんな弔辞がよいのか、葬儀に出てくれる人はいないかを懸命に探すうち、どんな人にも大切な人との出会いや、かけがえのない人生があることに気付いたのではないでしょうか。また、ジョン・メイ自身が、彼らの人生に寄り添うことで、逆に癒やされたり、力をもらったりしているようにも感じられます。彼が故人のおみおくりにひたすら向き合う姿勢は、その人の人生に敬意を表した結果なのでしょう。

本作のラストシーンではジョン・メイにある奇跡が起きます。それを目の当たりにしたとき、あなた自身にも変化が起きるかもしれません。
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★「おみおくりの作法」
2015年1月24日より、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー

【監督・脚本・製作】ウベルト・パゾリーニ 【出演】エディ・マーサン、ジョアンヌ・フロガット 【後援】ブリティッシュ・カウンシル 【提供】ビターズ・エンド、サードストリート 【配給】ビターズ・エンド
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文: 岡本のぞみ(verb)
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