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銭湯といえば年齢や立場の上下なく、裸の付き合いができる大人の社交場。家庭の内風呂の普及や、スーパー銭湯、都市型温泉の台頭で、年々数を減らしているものの、広々とした湯船や脱衣場などのスペースを生かした “デイ銭湯”として、新たな役割を担っているところもあるんです。

例えば、東京都品川区旗の台にある「新生湯」。自力ではなかなかお風呂に入ることのできない高齢者に、ゆっくりと広いお風呂に入ってもらいたいという思いから、営業時間外の銭湯を活用したデイサービスを2003年にスタートしました。

介護スタッフによる利用者の入浴のサポートはもちろん、広い脱衣所を使った健康体操や、一人ひとりの体調に合わせたリハビリテーション、レクリエーションを実施。最近では銭湯の隣接地にサービス付き高齢者向け住宅も開設し、銭湯を軸にした包括的な介護サービスに取り組んでいます。

こうした取り組みは他の地域の銭湯でも行われていますが、その背景には、2004年の「公衆浴場の確保のための特別措置に関する法律」の改定により、健康と入浴をキーワードにした「健康入浴」の普及が全国的に進められていることがあるようです。

地域の高齢者の健康や交流を銭湯が後押しする。銭湯は再び、地域住民に欠かせない触れ合い
の場として生まれ変わっているんですね!
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文: 成田敏史(verb)
イラスト: 株式会社コットンズ
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