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食べ物をかむ力や飲み込む力が弱い人でも、おいしく食事ができる介護食品。以前に「HELPMAN JAPAN」の記事で、介護食品の市場が年々拡大し、品目数も増えていることをお伝えしました(http://helpmanjapan.com/article/1269)。

そんな介護食品に、高級志向のものや、従来にはないアイデアのものが登場しているようです。

食品大手の明治が今年3月に発売したのは、横浜中華街に本店を構える中国広東料理の老舗「聘珍樓」の総料理長監修による「聘珍茶寮(へいちんさりょう)中華シリーズ」。

「容易にかめる」「かまなくてよい」といったUDF(※)の規格に準拠しているこの商品。うま味調味料に頼らず、素材の味わいを生かした仕上がりにするために、開発に5年もかけたのだそう。一般的な家庭用介護食品に比べると少しお高めですが、プチぜいたく気分を満喫できるかも?

また、介護食のデザートとして話題になっているのが、関東学院大学の学生たちが開発した“溶けないアイスクリーム”です。

ゼラチンや寒天を加えることで、常温で放置しても形や食感が変わらないというアイデア食品で、冷凍食品メーカーのヤヨイサンフーズが「とけないアイス風デザート」として商品化。配膳に時間がかかるような高齢者施設や病院、学校給食などのデザートとして人気なんだとか。

食にこだわりのある高齢者が増えるいま、介護食のバリエーションはますます豊富になりそうです。こうした商品はスーパーマーケットやドラッグストアなどで手軽に手に入れることができますから、皆さんもぜひ新たな介護食を味わってみてはいかが?


※ UDFはユニバーサルデザインフードの略。日本介護食品協議会が制定する規格に適合したUDF食品は「容易にかめる」「歯ぐきでつぶせる」「舌でつぶせる」「かまなくてよい」の4つの区分に分けられている
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文: 成田敏史(verb)
イラスト: 株式会社コットンズ
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